ダレン・シャン著、橋本恵訳『ダレン・シャン V バンパイアの試練』(2002年、小学館)


これまでの読書記録を見てみると、読んでいたのに感想を書いていない本が数冊あることが分かりました。このダレン・シャンのシリーズも、感想をここで書くのは初めてですが、これまでに日本語で出版されたものはすべて読んでいます。私はこの本は、『ハリー・ポッター』シリーズよりも好きです。確かにストーリーそのものを不快に感じる人もいると思うので、誰もが気に入るとは思いませんけれど。原書を読んだことがないので分からないのですが、翻訳っぽくない文章(オリジナルの雰囲気から遠かったりしたらアレですが)が気に入っています。


前巻で決まった、ダレンがバンパイアとして認められるために受ける試練が、とうとう始まります。簡単にこなせるようなものはなく、ダレンは全力で取り組みます。その最中に意外なアクシデントが起こり、ダレンに危機が訪れます。しかしさらに大きな出来事が、バンパイア・マウンテンにもたらされようとしていました。


このあらすじでは物語の面白さを十分に伝えきれず残念なのですが、自分の目で見ることを楽しみにしている人もいるでしょうから、なるべくそういう人が読んでもネタバレにならないようにしようとすると、こういうあっさりとしたものになってしまいます(私自身も、図書館でリクエストしてから自分の番が来るまでに、1ヶ月待ちました)。ダレンが受ける試練は順調に進むかと思ったのですが、予想外の展開になります。私としては、読みながら予想していたことが確かに当たったのですが、ものすごくびっくりするくらい裏切られる出来事もありました。次の巻がとても待ち遠しいです。