カテゴリ: 旧:シュトーレン

今年もシュトーレンを作りました。プレゼントしたい人がたくさんいて、いつもは参考にしている本のレシピの2倍量なのですが、今回はさらにパワーアップして4倍量になりました(材料の使用量は、前回書いたレシピを倍にして考えてください)。どうしても焼き時間は長くなりますが、他の手間(生地を混ぜるとか)はさほど変わらないように感じました。ただ、生地はかなり重たく感じます。高校のときに骨折した小指が、寒さと生地の重さで痛くなるくらいです(普段でも、寒いと痛むのですが)。


バニラシュガーも高価なので購入を諦め、またまたグラニュー糖にバニラエッセンスを振りかけたもので代用。次回はバニラ棒をグラニュー糖に入れて、香りを移したものにしようかと思います。


以前から実行していますが、手抜きの方法も慣れてきました。発酵は暖かいところで短時間、ではなく、わざと寒いところに置いて、時間をかけて発酵させることにしました。短時間で作ってしまいたい人にはすすめられませんが、ほかの事をしながらシュトーレンが作れます。寝る前に生地をこねておいて、寝ている間に発酵させるということも可能です。これは普通のパン作りでも使えます。記憶が定かではないのですが、こうやって時間をかけて発酵させると、しっかりした生地になるらしいです。


スパイスは、今年はジンジャーパウダーを追加しましたが、どれくらい味が変わったかは不明です。意外と香りが飛んでしまうので(スパイスが古いし……)、考えた以上にたっぷり入れても問題はないのかもしれません。作り方は昨年詳しく説明しているので、今年は写真の紹介がメインです。


焼く前のシュトーレン 33KB

これは、オーブンに入れる前のシュトーレンです。フィリングがたっぷり入っているのが見えるでしょうか? こういう状態だし、生地はバターたっぷりなので、焼きはじめて15分ほど経過したら、アルミホイルを上からかぶせます。そうしないと、表面は黒焦げ、レーズンは炭になります。私は適当にレシピをアレンジしているので、本格的なものは赤や緑のチェリーは入っていませんし、オレンジピールやレモンピールももっと少なくて、そのぶんレーズンがたっぷり入っています。私は好きなのでくるみも入れますが、本来はアーモンドだけです。


シュトーレンが焼きあがったところ 50KB

暗いですが、これが焼きあがったシュトーレンを並べたところです。バターをとにかくたーっぷりと塗って、(自称)バニラシュガーをふりかけたところです。私は何でもボウルの中ですませてしまうので、生地を分割するのも目分量でちぎっては丸め……という状態でした。そうしたら、2つに分けた生地(1つの容器に入りきらなかったので)の1つを8等分するはずが、なぜか9等分していました。実は途中で「1つ多かった」と減らしたのですが、それでもまだ多かったのです。私は何を考えていたのでしょう。結果、もらわれる先が1ヶ所増えました。とにかく、冷ましたら仕上げです。


シュトーレン完成品 32KB

ずらりと並んでいるのが、2001年に作ったシュトーレンです。これは冷めてから粉糖をたっぷりふって、ラップフィルムで包んだところ(だからフラッシュで反射しています)。サイズの参考になるように、右下には文庫本を置いてみました。右側にやや大きめのものが6つ、左に小さめのものが9つあります。


送った相手もみなさん喜んでくださって、作った甲斐がありました(押し付けがましいですが)。我が家が最後のシュトーレンを食べたのは、年が明けた1月の始めでした。作成してから20日以上経過していましたが、気温の低い廊下に置いていたこともあって、全く問題なく食べられました。日が経つと生地がなじんでしっとりするらしく、できたてでは(私の技術では)不可能だった薄切りもできました。


本当はもっと写真を撮影していたのですが、フラッシュを使わなかったので暗い画像になり、ボツになったものが数多くあります。次回はもっと製作過程をご紹介したいです。


昨年はクリスマスに向けて、ドイツのクリスマスのお菓子、シュトーレンを作りました。参考にしているレシピは、『暮らしの設計 No.194 プロが教える魅惑の洋菓子』(中央公論社、1990年初版)に出ている、吉祥寺の「ゴッツェ」というお店のものです。粉の配合と生イーストの使用はゴッツェのレシピから変えないのですが、スパイスやフィリングの配合は、他の雑誌などに出ているレシピも参考にして、好き勝手にしています。


主な変更点は次のとおりです。



  1. ナッツはアーモンドだけでなく、クルミも入れる。どのレシピもアーモンドだけなのですが、私の趣味でクルミも追加。

  2. ドライフルーツはレーズン・オレンジピール・レモンピールだけでなく、赤と緑のドレンドチェリーも入れる。どのレシピもレーズンが多いのですが、私は他のフルーツの割合を増やしています(レーズンより好きなので……)。

  3. スパイスは、ゴッツェのレシピではカルダモンだけですが、シナモン・クローブ・ナツメグも入れました。ジンジャーパウダーも入れればよかった……(別のレシピで使っていたので、色々と入れました)。


作る量が、ハンパではありません。知人にプレゼントしたりもしていたので、使う生イーストは100g、粉も1kgほど、フィリングも1kgほど、バターも3箱買いました。生イーストやローマジパン、ドライフルーツは、インターネットの通販で入手しました。でも、材料をしっかりメモしなかったので、スパイスやバニラシュガーを買い忘れ、後日近所のスーパーをハシゴした後に、銀座の明治屋に行って、ようやくカルダモンを入手しました(普段使わないスパイスだから、普通のお店では売っていないようです)。バニラシュガーは見つからず、「バニラの香りがついてりゃいいでしょー」と、グラニュー糖にバニラエッセンスをふりかけたもので代用しました。今度は、インターネットで買い物をするときは、メモをそばに置いておくことにします。


制作予定日の2日ほど前に、ドライフルーツを水でざっと洗って鍋に入れ、火にかけて水分がだいぶ飛んだところで、ラム酒をカップ1杯ざーっと入れます。これは本で見た方法です。常温でラム酒に漬けておくのに比べると、使うお酒も少なく、日数も必要ありません。長らく眠っていた大きなボウルを3つほどひっぱり出して、制作開始。一部の粉と砂糖、生イーストでトロトロの中種を作って、それがぶくぶくとふくらんだところで粉類やバター、溶きタマゴなどと混ぜて発酵させます。発酵が終わったところで、いよいよナッツとフルーツを混ぜ込むのですが、水分をよく切っていなかったからか、生地はべたべたになるし、生地とナッツ+フルーツの量が同じくらいなので無理やり混ぜ込む感じで、「これでちゃんと焼けるのかなぁ」と思ってしまいます。でも休ませた後は、べたべたせずにちゃんとまとまっているから不思議。


1つずつの大きさに丸めてから四角く伸ばし、端を少しずらして重ねます。幼子イエスを包む布をイメージしているそうです。重なる部分にはローマジパンを入れます。大小差はありますが、5本作りました。さらに寝かせてから、オーブンで50分ほど焼きます。時間がかかるしバターも多いから焦げやすいので、様子を見ながら、途中で上にアルミホイルをかぶせます。焼き上がったら溶かしバターをたっぷり塗って(かける、という感じ)バニラシュガーをふります。完全に冷めたら粉糖を茶こしでふって、完成~。(写真がなくてすみません)


本当は11月には作ってしまうものなのですが、私はようやく12月20日に完成させました。味のほうは問題ナシ。スパイスは好き嫌いがあるので心配でしたが、好評でした。もうちょっと入れてもいいかな、と思うくらいです。今年も作るぞ~(あれば写真入り。ああデジカメ買いたい)。


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